糖尿病の検査
血糖値について
血糖値とは血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度です.
健康な人では糖質を摂取すると血糖値は上昇するものの血糖値をさげるインスリンが膵臓から分泌されることによって数時間たてばもとの正常血糖に戻ります 糖尿病の人では糖質を摂取した際 血糖の上昇が大きくなり数時間たっても正常血糖まで戻りません.
進行した糖尿病の場合 朝食前の血糖値が高く食後の血糖値はさらに上昇するため慢性的な高血糖状態となってしまいます.
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)値は血液中の赤血球成分であるへのグロビンにブドウ糖が結合した割合を示します 採血からさかのぼって過去1〜2ヶ月間の平均的な血糖鯛の推移を反映します そのためHbA1c値は採血直前の食事による影響をうけません.
75gブドウ糖負荷検査は血糖値やHbA1cのだけでは糖尿病の診断が確定できない場合に行います.
すでに糖尿病の診断が確定しているかたには通常ブドウ糖負荷検査は行いません.
糖質を150g以上含む食事を3日以上摂取します 糖質制限をしている場合には正確な検査データが得られないためです.
検査前日の夜から10時間以上絶食した状態で空腹時の採血を行いその後75gブドウ糖液を飲用し30分後60分後120分後に採血をして血糖値を調べます.
尿糖について
検尿では尿のなかに排泄されたブドウ糖や蛋白などを調べます.
尿糖が検出された場合を陽性といいます腎臓の糸球体(毒素を濾過する働きがあります)でブドウ糖は排出されますがその後,大部分は再吸収されるため尿糖は健康なかたでは検出されません 血糖値が高くなると再吸収できない過剰なブドウ糖が尿中に排出されるようになります.
ブドウ糖を腎臓から排出する糖尿病のお薬をのまれているかたは尿糖が陽性となります.